喘息の環境整備方法

喘息(ぜんそく)の人の約半分は特定の物質に対するアレルギーを持っていると言われています。その原因物質のことをアレルゲンといい、アレルゲンを避けることも治療の一つになります。特定のアレルゲンは特異的IgE抗体を血液検査で測定するとわかります。主なアレルゲンの除去方法をご紹介します。

▍室内ダニの除去
・掃除機がけは、吸引部をゆっくりと動かし、1畳当たり30秒以上の時間をかけ、週に2回以上行う。
・布張りのソファー、カーペット、畳はできるだけやめる。
・ベッドのマット、ふとん、枕にダニを通さないカバーをかける。
・ふとんは週に2回以上干す。困難な時は室内干しやふとん乾燥機で、ふとんの湿気を減らす。週に1回以上、掃除機をかける。
・部屋の湿度を50%、室温を20~25℃に保つよう努力する。
・フローリングなどのホコリのたちやすい場所は、拭き掃除の後に掃除機をかける。
・シーツ、ふとんカバーは週に1回以上洗濯する。

▍スギ花粉症の回避
・花粉情報に注意する。
・飛散の多い時の外出を控える。外出時にマスク、メガネを使う。
・表面がけばだった毛織物などのコートの使用は避ける。
・帰宅時、衣服や髪をよく払ってから入室する。洗顔、うがいをし、鼻をかむ。
・飛散の多い時は窓、戸を閉めておく。換気時の窓は小さく開け、短時間にとどめる。
・飛散の多い時のふとんや洗濯物の外干しは避ける。
・掃除を励行する。特に窓際を念入りに掃除する。

▍ペット抗原の回避
・できれば飼育をやめる。
・屋外で飼い、寝室に入れない。
・ペットと、ペットの飼育環境を清潔に保つ。
・床のカーペットをやめ、フローリングにする。
・通気をよくし、掃除を励行する。
・フローリングなどのホコリのたちやすい場所は、拭き掃除の後に掃除機をかける。

(2016年版 鼻アレルギー診療ガイドラインより引用)