アトピー咳嗽
アトピー咳嗽(がいそう)は咳喘息と同じように、乾いた咳が続きます。咳喘息との違いはアレルギーの関与が大きく、咳喘息には効く気管支拡張薬が効かないところです。
▍症状
アトピー咳嗽の症状として以下のようなものがあります。
・喉がイガイガして、かゆい感じがする
・痰が喉にひっつくような感じがする
・決まった季節になると咳がひどくなる
・咳が出やすいのは夜間、早朝の時間帯
・エアコンの風やタバコの煙を吸い込むと咳が出る
・会話、運動、緊張した時に咳が出やすい
・ヒューヒュー、ゼーゼーは言わない
▍特徴
アトピー咳嗽は、アレルギー性鼻炎、花粉症、アトピー性皮膚炎などのアレルギーの病気がある、もしくは過去にかかったことがある人におきやすい病気です。中年の女性に多いと言われています。喘息と同じように気道に炎症がおきて咳が出ますが、喘息発作のようにヒューヒュー、ゼーゼーといって息苦しくなることはありません。アトピー咳嗽は繰り返すことはありますが、同じ治療で軽快し、長期的にみて喘息になることはありません。
▍治療
花粉症の治療などに使われるアレルギーの薬(ヒスタミンH1受容体拮抗薬)やステロイド薬が有効です。咳喘息と症状が似ていますが、気管支拡張薬は効きません。
ステロイド薬は吸入療法が優先されますが、咳が強い時には内服でステロイド薬を飲むこともあります。症状が改善したら治療は終了です。